北大路通から新大宮商店街に入って北へ3分ほど歩くと,町家をリノベーションした京都らしい雰囲気の「絵本カフェ めばえ」に到着。
ここは元々,4軒並んでのお漬物屋(丹波)さんだったそう。お漬物屋さんが,お店を売りに出されるときに,「店を大切にしてくれる人に」との条件付きで,めばえ店主の洞本さんの幼馴染である大工さんにお譲りになり,その方が洞本さんに声をかけ,この地でお店を開くことになったそうです。お漬物屋さんの思い入れの部分は残したまま,絵本カフェを経営されています。
お店の中には,ふたば書房の社長であり,絵本専門士の資格を持つ洞本さんが選定した絵本と,ふたば書房が手掛ける河原町御池のおしゃれな雑貨店「アンジェ」の雑貨が沢山。
「絵本と雑貨が融合し,他の本屋さんよりも感度が高いことで,お客さんに気に入ってもらえている部分が大きい」とお話をされていました。
お店の中には,約600種類もの絵本がずらり。半分はロングセラーで,もう半分は新しい絵本を置いています。季節ごとに,そのシーズンに合った絵本も入れ替わります。気に入った絵本は購入することができますよ。
めばえに来られる方は,子ども連れの方はもとより,ご近所の方,大徳寺の帰りの方など…大人の方でも絵本を楽しめる空間になっています。お話の上手な洞本さんに,絵本の魅力について語っていただけることが,めばえさん最大の特色です。
カフェでは,絵本のキャラクターにちなんだ,可愛らしいメニューも注文できます。
洞本さんのお気に入りポイントは,この出格子。後ろの格子からは光が入って,お店の空気が明るくなります。この席からはお店が綺麗に見渡せるので,お客さんたちのお気に入りの場所でもあります。
小さいころから船岡山エリアで過ごされてきた洞本さんに,この地域の良さをお聞きしました。
「ここで育ってきたから,特別視はしていなかったが,大人になってから,歴史的に見ると船岡山は由緒正しい立派なエリアなのだと気付かされた。ザ・観光地ではなく,観光地と住居の境界がない。水族館のような場所でなく,自然の中で天然記念物が泳いでいるような姿がいいのかもしれない。京都に住もうと思うなら,ぜひ船岡山エリアも検討してみてはいかがでしょうか」と語っていただきました。
船岡山エリアには静かでゆったりとした時間が流れ,魅力のあるお店や歴史のある場所が存在しており,京都の中心部とはまた違った味があります。
京都に訪れた際はぜひ,船岡山エリア,そして「絵本カフェ めばえ」に足を運び,落ち着いた空気を味わってみてください。
絵本カフェMébaé(めばえ)
電 075-493-5528
営 11:00~16:00
休 日~火曜
所 京都市北区紫野下門前町5番5
交 京都駅より地下鉄烏丸線にて14分「北大路」駅、京都市営バスに乗換「北大路バスターミナル」より
金閣寺方面へ2停留所 4分「大徳寺前」下車
新大宮商店街を北へ 徒歩3分 西側
P なし