京都船岡山妄想生活(前編)

2021/10/7

はじめまして、望月麻衣です。

私が『船岡山エリア』を知ったのは、ひょんなことからでした。
この、ひょんなことという表現はとても便利で、色々な使い道があると思うのですが、私にとってこんなにも『ひょんなこと』がぴったり当てはまる事例はなかなかないです。
この機会に私と京都市北区さんの不思議なご縁について語らせてください。

北区さんは「もっと船岡山エリアを全国の人に知ってもらいたい!」と様々な取り組みをしていました。その一環で船岡山エリアを紹介する冊子などを作っていたのです。
私は、その冊子の制作を担当していた会社の方と以前から交流があり、そのことを知った北区さんが、「いつか望月さんと何かしたいです」と、伝えてくれたのです。

「ちなみに北区さんは、『船岡山エリア』をどんなふうに知ってもらいたいと思っているんでしょうか?」
そんな私の問いかけに、担当さんは答えてくれました。
「なんでも、区長さんは『船岡山エリア』を『恋人たちの聖地』にしたいと思っているそうですよ」
「そういうロマンチックな場所なんですか?」
「いえ……その、かつては応仁の乱の激戦地で……恋人たちとはとても……」

そう言って額に手を当ててうなだれる担当さんの姿を見て、「これだ!」と私は雷に打たれたように思いました。

「京都寺町三条のホームズ」シリーズ
「京都寺町三条のホームズ」シリーズ

ちょうど私は『京都寺町三条のホームズ』というシリーズ作品の最新刊の原稿をこれから書こうとしていて、今度の舞台や書き出しに悩んでいました。
『船岡山エリアを盛り上げよう、恋人たちの聖地にしよう』と地域活性のお手伝いをしようと大学生の主人公(真城葵)が張る切る。でも、「あそこは、かつて応仁の乱の激戦地で……」と苦笑するホームズ(家頭清貴)。そんなキャラクターの姿が頭に浮かび、今のやり取りをこのまま本に書かせていただきたいと思いました。そして許可を得ました。

それがキッカケで私は船岡山エリアを舞台に書くことにし、早速界隈を取材してまわることにしたのです。

船岡山が舞台になった「京都寺町三条のホームズ16巻」
船岡山が舞台になった「京都寺町三条のホームズ16巻」

京都船岡山妄想生活(後編)に続く。