まだまだアルアル「船岡山」の見どころ(後編)

2022/3/10

(地図上の番号は、小見出しの番号と連動しています)

18. 円盤の市内案内板

頂上の磐座(いわくら)北側に花崗岩の台座に、円盤の案内板がある。
京都駅、東寺、清水寺、大大文字山などが読み取れるが、円盤が摩滅しつつあり全体的に見にくくなっている。

19.山頂近くのあずまや(東屋)

老朽化していたので近年リニューアルされた。
取材した時には、老夫婦と思われる二人が親しく語らっておられ、微笑ましかった。

20.船岡山頂上三角点とサイレン塔

看板には、「三等三角点船岡山、北緯35度2分8秒756、東経135度44分40秒417、標高111.89m、設置年明治36年(1903)」と表記されている。

21.山上眺望案内板と野仏 旧猿舎跡

後方の少し高くなった台地状の空間が、ニホンザルの旧園舎跡である。
昭和期にドーム型の猿舎が設置された。

22.左大文字と愛宕山遠望

毎年8月16日の夜、五山送り火の時には左大文字山に点火される。
左に微かに見えるのは火伏せ・防火に霊験のある神社が鎮座する愛宕山である。

23.弘法大師爪彫像

頂上より西側に下った小道にチャートの岩盤が露出している。
一段と大きな岩に弘法大師が爪で彫ったと伝わる阿弥陀如来磨崖仏がある。
西浄浄土の向きに彫られている。

24.野仏群

船岡山は葬送の地である蓮台野に近く、応仁永正戦での激戦地でもあった。
この山に点在していた野仏や地蔵などが祀られている。

25.チャートの岩盤と顕彰碑

山頂付近の磐座の南下にはチャートの岩盤が露出している。
山全体が岩盤であるため植生が特殊で、スダジイなどの樹木は成長が遅く、年輪が緻密である。
顕彰碑が寂しくポツンと立つ。

26.見事なチャートの褶曲地層

船岡山全体は、石炭紀からジュラ紀(約2~3億年前)に赤道付近の海底できたチャートが隆起した岩盤である。
地下深くで起こった地殻変動の凄さを、褶曲地層として観察できる。

まだまだアルアル「船岡山」の見どころ(前編)

まだまだアルアル「船岡山」の見どころ(中編)